倉庫の結露対策に最も有効な手段は?
倉庫でお仕事をされているお客様で結露で困っているというお声を多数おききします。
結露問題は高温多湿の日本においては避けられない問題であり、結露による保管物の損害はもちろん、ついには従業員の健康問題にも関わってきます。
こちらの記事では、倉庫内においてなぜ結露が発生するのか?
その原因と、結露対策として最も有効な手段をご紹介していきます。
【目次】
1. 結露とは
2. 結露はなぜ起こる?
3. 結露が起こるとどうなる?
・カビ
・シミ
・ダニ
・錆び
・腐食
4. 結露対策
・窓や入口を開放し換気を心がける
・保管物をカバーする
・除湿剤を設置する
・シーリングファンを設置する
5. 【結論】結露対策に最も有効な手段
結露とは?
wikipediaによると結露とは
固体状態における物質の表面、または内部で、空気中の水蒸気が凝縮する現象のことである。
とありますが、要は内側と外側の気温差により水蒸気が水に変わる現象の事です。
空気は暖かければたくさんの水蒸気を含む事ができますが、反対に冷たければあまり水蒸気を含むことはできません。
水蒸気をたくさん含んだ暖かい空気が急に冷やされると、余分な水蒸気が水に変わります。
これが結露です。
結露はなぜ起こる?
例えば一般家庭の窓ガラスで起こる結露の原因で言えば、冬の外気で冷やされたガラスの表面に暖房による空気が触れる事により発生します。
物流倉庫における結露の発生要因も原理は同じです。
特に倉庫の場合は一般家庭などと比べて結露が発生やすい条件が揃っております。
②窓が少なく、同じく換気効率が悪い
②倉庫内は気温が上がりやすく、水蒸気を多く含んだ空気が溜まりやすい
③コンクリートの壁や床水分を吸って溜め込み、吐き出されることにより湿気が溜まりやすい
結露が発生する要因は湿気なので、当然梅雨の時期や蒸し暑い夏に発生しやすいイメージがありますが
なかには寒い外気によって冷やされたガラスや壁の中の温度が露点以下になる事により発生する、冬型結露という現象もあります。
事業主にとってはほぼ通年を通して悩まされる問題と言えます。
結露が起こるとどうなる?
倉庫内で結露が起こると下記のような問題が発生すると考えられます。
- カビ
- シミ
- ダニ
- 錆び
- 腐食
カビ
カビが発生すると感染症、アレルギー、中毒などの健康被害を引き起こし、さらに悪臭の発生源にもなります。
※ カビの発生条件について詳しくはこちらの記事に纏めています。
シミ
結露をほっておくと天井や壁にシミができてしまうケースもあります。シミは職場の衛生上や見た目にもあまりよくありません。
ダニ
ダニの発生もアレルギー症状などの健康被害を引き起こす可能性が十分あります。
食料品などを保管する倉庫の場合特に気を付けなくてはなりません。
サビ
鉄やアルミなどを扱う倉庫によっては、結露により製品に錆が発生してしまいます。
結露により大量の製品を廃棄処分せざるを得ない状況に頭を悩ませている事業主様はたくさんいらっしゃいます。
湾岸地区に工場を持つ根津鋼材様は、サビ防止を目的に導入いただきました。詳しくはこちら
腐食
内部結露という現象が進むと木材や断熱材等の腐敗や劣化が進み、シロアリを繁殖させ、建物の耐久性を低下させます。
その他考えられる問題として、コンクリートなどの床が結露することにより凍結して、地面がスリップし労災事故を招いたという事例もございます。
倉庫内床の結露によりフォークリフトや人のスリップ事故が多発!
結露対策
結露の基本対策としては、空間の温度差をなくすこと、適切な湿度を保つことがキーポイントです。
ズバリ最も意識しなければならないのは換気です。
水蒸気を含んだ空気が滞留しないよう、常に空気が流れる環境をつくらなければなりません
対応策としては下記のようなものが考えられます。
-
-
- 窓や入口を開放し換気を心がける
- 保管物をカバーする
- 除湿剤を設置する
- シーリングファンの設置
-
窓や入口を開放し換気を心がける
有効度:☆☆
従業員の意識による行動で、最も手軽にとれる対策です。空気の通り道を確保する為に、ドアや出入口など最低でも2か所以上を開放しておく事が理想です。
ただし注意点として、外が雨や曇りの際は逆に湿気が増加してしまうため扉は開放しない方がベターです。
また、そもそも窓がないなど建物の構造上の理由や、出入り口を開放できないなど現場事情により対応できない場合もあります。
保管物をカバーする
有効度:☆☆☆
対象となる保管物自体を湿気から守る対策です。カバーするのは結露防止シートやストレッチフィルムや断熱シートなどがおススメで、ネット通販などでも手軽に購入することができます。この対策のデメリットとしては、保管物の数量が多いと、非常にコストや手間がかかる点です。
参考まで、ストレッチフィルムは1本あたり1500円程度です。
除湿機/除湿剤を設置する
有効度:☆☆
倉庫内の湿気を取り除く対策です。除湿器、または除湿剤を設置します。
倉庫は広い為、どちらにしても業務用のものが必要になってきますが、こちらもやはりコストがかかることが難点です。
業務用の除湿機は一台10万円前後、電気代は24時間つけていたとして一日400円程度かかるようです(消費電力:1kw)
シーリングファンを設置する
有効度:☆☆☆☆☆
人工的に倉庫内を換気させる方法です。HVLSファンと呼ばれる大型シーリングファンは、広いスペースの空気を循環させる為にまさに理想的な設備であり、倉庫や工場などでの結露対策には最も有効だと言われております。大型設備になるので導入する為いそれなりの資金が必要になりますが、電気代はフルで利用しても月々7000円程度と省エネ効果も期待できます。
※ ちなみに西田技巧のTHE FIRST FANはもともと結露対策として開発されたものでしたが、詳しい開発ストーリーについてはこちらをご参照ください。
【結論】結露対策に最も有効な手段
倉庫の結露対策で最も有効な対策はシーリングファンの設置です。
シーリングファンにより、結露基本対策である”温度差をなくす”、”適切な湿度を保つ”の両方を解決することできます。
例えば西田技巧のTHE FIRST FANでは体感温度4度減、湿度6%ダウンの実現が可能です。
倉庫の暑さ対策などで、大型扇風機などを設置しているケースがありますが
大型扇風機は結露対策としては好ましくなりません。
なぜならこうした大型扇風機はあくまでも、人が涼をとる為の風を起こすように設計されており、実は換気の効果はあまり期待できません。
家庭の扇風機とサーキュレータに違いと同じです↓
扇風機:空気を循環させる為の風を起こす
サーキュレーター:人が涼をとるための風を起こす
シロキヤニュースレター様のサイトにより画像引用
また上方部から送風するという点もポイントになります。
暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下に溜まるという性質からみて、上下の気流により換気を行うことは非常に効率的と考えます。
またHVLSファン1台につき、およそバスケットコート2面分ものスペースを換気することが可能ですので
倉庫や工場のような広大な場所においても適しています。HVLSファンの詳しい効果範囲はこちら
実際に導入されたお客様の声を業界紙に掲載されておりますので、ご参考までこちらもご紹介させて頂きます。
実際に結露対策で導入した後どれだけのコストメリットがあったのかについては、こちらの記事で紹介しております↓
如何でしょうか?倉庫内における結露対策として、HVLSファンの導入が最も有効であることがお分かり頂けたでしょうか。
結露問題でお悩みの事業主様、HVLSファンの導入をご検討されては如何でしょうか?
併せて読みたい倉庫の暑さ対策↓
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